【About:フィールドワーク概要】


● 音マップとは?
—音マップとは、『日本サウンドスケープ協会誌』(10巻、2008年)に掲載されている【特集・現代社会とサウンドスケープ】「『音の出る地図』の機能と役割」で述べられている「音地図」を参考に、ある限られた場所で聞こえる音を採取、考察することを目的としたフィールドワークです。音と地図をリンクさせることで、音の持つ意味や場所との関係性が具体的になるため、サウンドエデュケーションの現場ではこの「音地図」という方法が研究に多く使われているようです。私たちは、「音地図」を参考に「東京ディズニーシー音マップ」フィールドワークを行いました。

● 「東京ディズニーシー音マップ」とは?
−2014年度長谷川ゼミが行った「東京ディズニーシー音マップ」とは、2014年9月3日に行った「東京ディズニーランド音マップ」の反省を活かして、2015年2月2日に東京ディズニーシーで行ったフィールドワークです。
 そもそも、前回行った「東京ディズニーランド音マップ」は、ディズニーランドという場所が、設立者のウォルト・ディズニーの意向によって虚構世界と日常世界、つまり「内部」と「外部」をはっきりと区別している場所で、あらゆるものが徹底的に管理されている場所であるということを前提(註)とし、東京ディズニーランドで「予定されていない外部の音」を聞くことができれば面白いのではないかという考えを発端にはじめたフィールドワークでした。
 そして、今回の「東京ディズニーシー音マップ」では、前回の「東京ディズニーランド音マップ」の反省から、調査方法の多くを改善しました。その結果、「内部」や「外部」の音にこだわらず、「東京ディズニーシーではどのような音がするのか」という点にのみ注目して調査を行うこととなりました。反省・改善に関しての詳細は“Making”をご覧ください。
   それでは、「東京ディズニーシー音マップ」をどうぞご覧ください。

(註)能登路雅子『ディズニーランドという聖地』(岩波新書、1990)