自己紹介ツール(2013-2014年度)・本ではない本(2012-2013年度)

このアーカイブでは「自己紹介ツール」(2013-2014年度制作分)と「本ではない本」(2012-2013年度制作分)を紹介します。
「自己紹介ツール」と「本ではない本」は、どちらも長谷川一先生の芸術メディア系列 (※1) の授業で学生が制作する作品のこと。
毎年、芸術学科の学生たちによって個性豊かな作品が生まれています。

このアーカイブは、2014年度長谷川ゼミが制作しました。
これ以前の作品については、2012年度ゼミ制作「Workshop」内の「Archive」にまとめられています。ごらんください。

※1:芸術学科は、音楽学、美術史学、映像芸術学、芸術メディアの4つの系列にわかれています。

<「自己紹介ツール」>

 「自己紹介ツール」とは、芸術学科の2年生に向けて開講されている長谷川一教授の「芸術メディア論演習」で制作される、「名刺ではない名刺」という作品のことです。一般的な「名刺」は、紙を通して自分を紹介するためのツールです。「名刺」には「携帯可能な“モノ”である」「持ち主の“情報”が含まれている」
「ある方法で交換するという固有の“儀式”」という3つの要素があります。一般的な「名刺」は、これらの要素を含みつつも、主に会社での自分の肩書きなど、
限られた情報を示すものとして使われています。

 「自己紹介ツール」は、制作過程で自分のキャッチコピーを考え、自分を構成している要素について数人のグループで話し合いを重ねます。そのため、自己紹介ツールは、一般的な「名刺」のように限られた情報に留まらず、個人のさまざまな要素が盛り込まれた作品となります。こうして一般的な紙の「名刺」とは異なる自分だけの
「名刺ではない名刺」をつくり、授業内で“儀式”を上演して発表を行います。




<「本ではない本」>

 「本ではない本」とは、主に芸術学科の3年生に向けて開講されている長谷川一教授の「メディア文化論」で制作する、雑誌をモチーフにした作品のことです。この授業では、雑誌を意味する「マガジン」という言葉の語源に注目しています。「マガジン」という言葉には、もともと鉄砲玉をつめる「弾倉」という語源があります。「本ではない本」は、この「弾倉」の『いろいろな要素がひとつのものにまとまっている』という特徴を保持しながらも、冊子という従来の形にとらわれずに制作するため、
作品毎にさまざまな形態を持っています。

 作品は、数人のグループで1つ制作することになっています。まず、個々人が好きなテーマを決めてそれぞれコラムや批評文を書きます。その後、数人のグループを作り、冊子としての雑誌という形態にはとらわれない「本ではない本」の形態を考えて作品をつくり、提出します。
 なお、当ページの作品紹介は作品に使用された文章は掲載せず、作品の外観(形態)のみの掲載となっています。また、授業内で「本ではない本」の「取扱説明書」も一緒に
作っているのですが、当ページでの取扱説明書の掲載は2013年のみとなっています。ご了承ください。