品川区神頼み調査

「品川区内に存在する神社の絵馬調査」プロジェクト
人はお金を払い、何を神頼みするのか?

神社一覧 / 概要 / 反省 / 総括

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絵馬のある神社
@桐谷氷川神社A居木神社B貴船神社C三谷八幡神社
D小山八幡神社E旗の台伏見稲荷神社F荏原神社G品川神社
H天祖神社(下神明天祖神社)I瀧王子稲荷神社J天祖・諏訪神社
絵馬のない神社
12矢の川弁財天13京極稲荷神社14國藏五柱稲荷大明神15嚴島神社
16葛原神社17稲荷大明神18木霊稲荷19多田公稲荷
20旗岡八幡神社21稲荷神社22末広稲荷神社23周防稲荷大明神
24末永稲荷25戸越八幡神社26笠森稲荷神社27宝徳稲荷
28明力稲荷大明神29末広大神伏見稲荷大社30上神明天祖神社31清水稲荷神社
32利田神社33正和稲荷神社34正和稲荷大明神35杉森稲荷
36御嶽神社37阿那稲荷神社38浅間神社39寄木神社
40北浜三社稲荷41於春稲荷大明神42稼穡稲荷神社43小野稲荷神社
44三岳神社45寳藏稲荷神社46東關森稲荷神社47松下稲荷神社
48南品川諏訪神社49大井蔵王権現神社50伏見玉光稲荷大明神51徳永稲荷
52(青雲)稲荷神社53東關森稲荷神社54梶原稲荷神社55正一位稲荷神社
56万作神社57作守稲荷神社58八幡神社59白玉稲荷神社
60火防稲荷神社61三社宮62仲町稲荷参集所63水神社
64三峯神社65水神社66海運稲荷神社67浜川神社
68鹿島神社69雉子神社70御蔵山稲荷神社71清護稲荷神社

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概要

このページは、2015年前期の長谷川ゼミで行ったプロジェクト「品川区内に存在する神社の絵馬調査」についての報告となります。

わたしたちは、品川区内に存在する神社に置かれている絵馬について調べました。
具体的には、事前調査として絵馬の成り立ちそのものについて調べた後、品川区にある神社の総数を調べ、実際に赴いて調査しました。

絵馬の成り立ちについて

その中で絵馬のおかれている神社を特定し、
「絵馬の数」「絵馬の種類」「絵馬に書かれた願いの種類」
について詳しく調べてきました。

 

調査方法は、

1.設置されている絵馬を一枚ずつ写真におさめていく
2.後ほどその絵馬に書かれた内容を見て、数項目に振り分けカウントしていく

という形をとりました。
その際、特に目についたものは別に記録しておき、改めてその内容をまとめております。
詳細は本ページの下方に載せてありますのでこちらもご覧ください。

6月16日の10時より、以下のグループにわかれ、11か所の神社の絵馬について本格的な調査を行いました。
グループの内訳は以下の通りです。

第1グループ:<OSA>、<コッコ>、<漱石>
第2グループ:<チェリー>、<シンシン>
第3グループ:<さくそん>、<シソチョー>
第4グループ:<わし>、<GABA>
第5グループ:<よらさん>、<みぃちゃん>

内容の分類に関しては、プレ調査を経て考察した結果、以下17種に分類しました。

健康(お宮まいり/無病息災)
学業
恋愛・結婚
人間関係(○○の仲間、友情)
安産
家内安全(自分/他人の幸せ、日常平和)
安全(厄除け)
平和(規模が大きい、世界など)
金運
商売繁盛(会社規模)
仕事(個人の出世、営利栄達)
夢・目標(叶う前)
報告・お礼(叶った後)
縁切り・不幸
分類不可(読めない、白紙など)
意味不明(内容の意図がよくわからないなど)
盛り合わせ(ひとつの絵馬に複数の願いが書かれている)

各神社の分布は上の地図、神社ごとの絵馬を調べた結果は各神社ページに記載されています。
前半11か所の神社の名前から飛べるので、是非ご覧ください。

以下のページで、数ある絵馬の中からいくつかの絵馬を紹介します。こちらも併せてご覧ください。

神頼みセレクション

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調査に至るまで

このプロジェクトの発端について述べさせていただきます。
前期のプロジェクトとして、わたしたちはたくさん悩みました。
はじめは、『広告都市・東京』(北田暁大著)の「続編」を作ろうと考えていたのですが、断念する事となってしまいました。

そこで、他の案を考えていた際、「絵馬の内容を調べるのはどうか」という話になりました。
一度くらいは、みなさんも見かけたことがあるのではないでしょうか。神社に足を運ぶと、時折見受けられる絵馬の数々。そこには、実にさまざまな願いが書かれています。

しかし、絵馬はお金を払って購入するものです。では、「人はお金を払い、何を神様に願っている」のでしょうか。
それを調べるために、今回のプロジェクトは発案されました。

日本には多くの神社があります。それこそ、大きな神社から小さくこぢんまりとした神社まで様々です。
その全てを調べることは難しいため、今回は品川区に地域を絞り、区内の神社をまず全部洗いざらい調べてみることにしました。

他にも候補は港区と目黒区が挙がったのですが、それぞれ事前に検討をつける段階で神社数が少なかったり多すぎたりしたので、最終的に品川区に絞りました。

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調査結果を受けての総括

神社内の作りや配置において絵馬の配置スペースは関連性はなく、また、初詣の際の印象があるためか神社=絵馬がおいてある、といった印象を抱きがちではありますが、社務所そのものが開いておらず絵馬が必ずしも売っていないということが判明しました。
一人一枚の絵馬に一つの願いというイメージが強かったのですが、複数人の団体としての一つの願いに始まり、複数人での複数の願い、一人の複数の願いなど一枚の絵馬に複数の願い事が描かれているケースが多かったです。
また、書かれている絵馬の内容は他人の幸せを願うものも多くありました。

その為か、どの神社においても、健康関連の願いが多い反面、恋愛や金運といった願いは少数でした。

誰のどういった願いか、詳細を書いた方が叶いやすいといった印象があるのか、個人名や住所などを記載も意外にも多く見られました。
初宮参詣記念、交通手形といった特殊な絵馬も存在しており、厄落とし絵馬などの絵馬を書く行為を楽しめるような絵馬も見られ、絵馬を書く行為がアトラクション化しているのではないかと考えられます。

プロジェクトの反省点

事前調査、プレ調査、本調査の順に行いました。事前調査においては、神社がどこにいくつあるのかというところから調査しました。しかし、私たちは当初はネットの情報に頼りすぎてしまっていました。そこで各所に問い合わせてみましたが、結局確かな数は分かりませんでした。最終的にはゼンリンの住宅地図を用いて、品川区の神社を端からチェックし、その上で各自が現地に一度赴き、神社と絵馬の有無を確かめました。

プレ調査においては、調査中に絵馬を見ていたところ、神社にいた方から「願い事も他人のプライバシーだから、覗き見するのは失礼じゃないのか」という注意を受けました。こういった事態は本調査でも起こり得ると考えられたため、絵馬を掛ける場所にはなるべく長く滞在しないようにするなど、本調査に向けての対策、調査方法の確立をすることができました。最後まで調査を行うことはできませんでしたが、フォーマットを作成するための情報を確保出来ました。それに伴い、共通の分類方法を皆で確認しました。

本調査においては、プレ調査の際より絵馬の数が非常に多かったこともあり、設定した分類方法だと不十分だと分かり、それぞれ絵馬の写真を残していた為、調査後に項目を再設定、再分類しました。

また、調査当日遅刻してしまった班やカメラのメモリとバッテリーがなくなった班があり、当日中に分類が終えられなくなってしまったこと、また後日の再分類などの際、複数のカメラで調査に臨んでしまい、班内で情報が分散してしまったことなどの反省点が挙げられます。今後の対策としては予備電源の準備やカメラなどの統一、調査後の分散してしまった情報のまとめをあらかじめしていきたいです。

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